がん放射線治療とPET
がんの放射線治療の情報とPETについてのページです。
放射線が標準治療となっている主な疾患(2)
放射線治療が「標準」とされている主な疾患をまとめてみました。
2回目は、「緩和治療」(症状をやわらげること)を
目指す場合の病気です。

転移性骨腫瘍
痛みを軽減する目的で放射線治療を行うことがあります。
約80-90%の方で痛みが軽くなり、約半数の方がほとんど痛みを
感じなくなります。

転移性脳腫瘍
神経症状は、約60-70%が放射線治療前よりも良くなります。
転移数が多数のことが多く、全脳照射が行われますが、
転移数が少ない場合は「定位放射線照射」
という方法で範囲を限定して治療をすることもあります。

がんが神経や血管を圧迫しておこす症状の緩和
肺がんや縦隔腫瘍が上大静脈を圧迫すると、頭部や上腕から
心臓に戻ってくる血流が遮断され、顔面のむくみ、腕のむくみ、
呼吸が苦しい、咳などの症状が出ます。
抗がん剤が効くがんでは、始めに抗がん剤の治療が行われますが、
2-5週程度の放射線外部照射をすることもあります。
約50〜90%で症状が改善されます。

転移性骨腫瘍により脊髄が圧迫されると、歩行困難、
しびれ、感覚がなくなったりします。
状態に応じて、手術または、2-5週の放射線外部照射が行われます。
治療前の神経症状の程度で改善率が異なります。
全く歩行ができない状態では神経症状が改善するのは約10%程度ですが、
神経症状が軽度であった場合は約70%程度で神経症状が改善します。

※国立がんセンターから発表されている資料をまとめたもので、
全ての病気が必ず当てはまるものではありません。
他の病気でも、放射線治療の対象になることもあります。
放射線が標準治療となっている疾患(1)
放射線の治療が、実際にどのような病気に用いられるのか、
放射線治療が「標準」とされている主な疾患をまとめてみました。
1回目は、「根治治療」(完全に治すこと)を目指す場合の病気です。

頭頸部領域のがん(鼻・口・あご・のど・耳などの部分)
部位の特性から、形態と機能が保たれる可能性のある放射線治療を
勧められることが多くあります。
早期の場合、手術/放射線治療どちらから治療を始めても
治癒率に大きな違いないとされています。

進行がんでは手術が治療の主体となりますが、手術できないほど
進行した場合は、放射線治療が行われることもあります。
放射線治療と抗がん剤が併用される場合もあります。
手術後、腫瘍の残存が疑われた場合にも、放射線治療を行うことが
あります。

肺がん
非小細胞肺がんでは、III期が放射線治療の対象となるのが一般的です。
抗がん剤と組み合わせて治療すると、放射線単独よりも
生存期間が長くなることが分かってきています。

I、II期で全身状態がよくなく、手術に耐えられない場合、
放射線治療が行われる場合があります。
その場合、5年生存率は20〜40%程度とされています。

乳がん
最近増加している「乳房温存治療」では、乳房切除手術と
放射線の外部照射をセットにして行うのが一般的です。
乳房部分切除のみの場合、20-40%程度発生する乳房内再発を
5-10%程度まで抑えることができるとされています。

進行した乳がんでは、乳房切除手術後、切除した胸壁や頸部に
放射線を照射する場合があります。

子宮頸がん
放射線治療の対象となるのは、主にIII期です。
外部照射と密封小線源治療を組み合わせて治療します。
5年生存率は50%前後とされています。
I、II期は、主に手術が行われていますが、放射線治療を
した場合でも手術とほぼ同じ成績が得らるとされています。

前立腺がん
欧米では手術と同様に、放射線治療も多く行われています。
放射線治療は、6-8週の外部照射で行うこと多いですが、
密封小線源治療(高線量率イリジュウム/ヨード131永久刺入)を
行う場合もあります。

5年生存率は病期により異なりますが、手術成績と大差ない
成績が得られています。

網膜芽細胞腫(もうまくがさいぼうしゅ・眼球の網膜にできる腫瘍)
眼球内にとどまっている場合は、眼球摘出、光凝固、凍結手術、
放射線治療などの治療を行います。
どの治療でも、5年生存率は90%以上となっています。
密封小線源治療を行う場合もあります。

放射線治療を主体とした保存治療を行った場合、約80%で眼球が温存できます。
比較的早期の場合で、放射線治療単独で再発なく治癒した場合には、
約90%の方に0.01以上の有用な視力が保持できるとされています。

悪性リンパ腫
ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に大別されます。
・ホジキンリンパ腫
 I、II期では、放射線治療単独、または抗がん剤と併用して治療します。
・非ホジキンリンパ腫
 I、II期では、放射線治療と抗がん剤を併用して治療するのが一般的です。
 眼窩(がんか)原発のI期非ホジキンリンパ腫などでは、放射線治療単独で
 治療することもあります。

食道がん
これまでの治療は、手術が主体で行われ、進行がんや手術に耐えられない方を
対象に放射線治療が行われていました。
抗がん剤併用の放射線治療が、放射線単独よりも生存率を向上させるという
臨床試験が報告され、抗がん剤と併用で放射線治療を行うケースが増えています。
これまでの標準治療にとってかわれる治療かどうかを確かめる
臨床試験も行われています。

放射線治療は、6-7週の外部照射で行われますが、密封小線源治療が外部照射と
併せて行われる場合もあります。

脳腫瘍(成人・小児)
良性腫瘍でも、術後に重篤な神経障害がおこる可能性があり、
完全に切除できない場合には放射線治療が有効とされています。
悪性脳腫瘍の大部分では手術後に放射線治療を行っています。
治療成績は、組織型により異なります。
放射線治療は外部照射で行うことがほとんどで、治療期間は5-7週となっています。

※国立がんセンターから発表されている資料をまとめたもので、
全ての病気が必ず当てはまるものではありません。
他の病気でも、放射線治療の対象になることもあります。

放射線治療
放射線治療とは
放射線治療とは、がん細胞にエックス線やガンマ線、粒子(電子、陽子、中性子など)といった放射線をあて、がんが細胞分裂できないようにしたり、自ら死んでいくように導いたりする治療法です。
これまで放射線治療は、がん細胞だけに放射線をあてるのが難しく、正常細胞にも影響を及ぼしてしまうという問題がありましたが、近年は放射線治療装置の進化・発展により、がん細胞だけを正確に狙うことが可能になってきており、手術や化学療法(抗がん剤など)と並んで、有効ながん治療のひとつとされています。

放射線治療のメリット・目的
放射線治療のメリットは、手術とは異なり、臓器を取り出す必要がないため、患者さんの肉体的な負担が少ないという点です。
放射線治療は、がんを治癒することを目的に行われることはもちろん、がん細胞を小さくし、痛みなどの症状を和らげるために行われることもあります。

放射線治療の種類
放射線治療と一言でいっても、さまざまな種類があります。大きくは、体の外側から放射線を照射する「外部照射法」、放射線の発生源を体の中に埋め込む「密封小線源治療」に分類され、どちらか一方を行うケースと、両方を組み合わせて行うケースがあります。それでは、さまざまな放射線治療の内容について説明していきましょう。

・強度変調放射線治療(IMRT)
・粒子線治療
・定位放射線照射
 >ガンマナイフ
 >サイバーナイフ
・密封小線源治療




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